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【失敗例】被相続人の居住用財産を売った時の特例について
カテゴリ:相続不動産・不動産FPブログ  / 投稿日付:2019/02/25 00:00

相続不動産の売却相談を受けました。去年の年末に80代のお父様を亡くされました。
お母様は数年前に亡くなっています。亡くなった方を被相続人と言います。相続人は50代の男性とその妹の2人です。遺言は有りませんでしたが、遺産分割協議はまとまっており安心しました。 時限立法ではありますが、平成31年12月31日までに被相続人が住んでいた居住用家屋の敷地等を売る場合、一定の要件に当てはまると譲渡所得から最高で3,000万円を控除することができます。要件をまとめると以下の通りです。

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・売った人が、被相続人から、相続又は遺贈で取得する
・耐震工事又は、建物取り壊しをした後、売却する
・相続の開始から3年目の12月31日までに売却する
・売却代金が1億円以内 ・家屋が昭和56年5月31日以前に建築されている
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相談物件も不動産自体は要件を満たしていましたが、相続登記に問題が有りました。 建物はお父様単独の所有だったのですが、土地については当初、お母様と1/2の共有でした。お母様が亡くなった時に相続登記をしていなかったので、今回の相続でお母様から相談者へ相続登記をされておりました。相談を受けた時には不動産の相続登記を終えた後でした。
お母様から相続されている土地の1/2のについては3,000万円控除の特例の適用外になります。『遺言』で登記されていれば、登記をやり直すことができますが、『遺産分割協議書』により登記された場合、やり直しはできますが、もし、再度遺産分割協議で登記すると、贈与とみなされる可能性があります。民法は、キリがないので何度も遺産分割協議を認めないと言うことです。
特例を使う場合、お母様の持分を一度、亡くなったお父様に相続登記して史郎様から伸之様に相続登記すれば、土地全体を売った利益に対して3,000万円まで譲渡税が非課税で売却できました。亡くなった方への相続登記も可能です。 結果的に200万円以上の譲渡税がかかる計算になりました。 相続と不動産に詳しい司法書士先生であれば、気付かれたかもしれませんが、この場合、お母様から相談者へ相続登記している司法書士先生方が多いと思います。 相続登記をする前に相続と不動産に強い不動産業者へ相談してみてはいかがでしょうか。

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